『アドルフに告ぐ』は、神戸を舞台にした二人のアドルフが主人公の物語である。ドイツの高官と日本人の母の間に生まれたアドルフ・カウフマン。ユダヤ人のアドルフ・カミル。カウフマンの自邸は神戸北野異人館にあり、カミルは元町のパン屋という設定である。また、二人の主人公の年齢は、1928年生まれの手塚治虫と同年齢に設定されており、まさに手塚治虫の少年時代の時代背景をもとに描かれた作品なのである。手塚自身「この作品は私の日記のようなもの」と語っている。
神戸市内には『アドルフに告ぐ』で描かれた風景が多数現存する。当時の時代背景と共にそこに描かれた風景を読み解いていこう。
- JR三ノ宮駅
- 三宮阪神ビル
- 阪神電鉄神戸三宮駅
- 風見鶏の館(旧トーマス住宅)
- 萌黄の館(旧シャープ邸・小林家住宅)
- シュウエケ邸(建築家ハンセル旧自邸)
- クラブ・コンコルディア跡(メディセオ北野坂ビル)
- 諏訪山公園
- 元町
- 元町商店街
- 海岸ビル
- 新港突堤
- 六甲ケーブル
- 有馬・乙倉橋(国鉄有馬駅跡)
- 有馬・温泉寺の石段
- 住吉川