ヒットラーの山荘

登場手塚作品:『アドルフに告ぐ』(1983~1985)

「ママ、元気ですか?この手紙はベルグホーフの山荘で書いています。ベルグホーフ…そうです!驚かないで下さい!ここは総統の山荘なんです。」

『アドルフに告ぐ』第19章 ©手塚プロダクション

ヒットラーの山荘・ベルグホーフは、ドイツ南東部バイエルン州のベルヒテスガーデンの近郊オーバーザルツベルクにあり、ベルリンと並んで総統大本営の役目を果たした。大ホールには、ゲルマン風の高価な家具や巨大な地球儀があり、ポーランドなどから略奪した絵画が飾られていた。

1945年英国軍の爆撃を受け破損。戦後1952年4月30日(ヒットラー自決の日)に爆破解体された。

ところで『アドルフに告ぐ』で描写されている、全面鏡張りで黄金色に輝くエレベーターは、ベルグホーフとは別の建物、ケールシュタインハウスに続く地下道奥にある。マルティン・ボルマンがヒットラーへの誕生日プレゼントとして、ケールシュタインの山頂近くに建てさせたティーハウスで、現在は観光名所となっている。ムッソリーニが寄贈した暖炉や、ドイツ敗戦後に占領した連合軍兵士の落書きなどが残っている。

ヒットラーの愛人エヴァ・ブラウンの妹レートルは、ナチス親衛隊の将校との結婚式をケールシュタインハウスで挙げた。

ケールシュタインハウスは、現在レストランハウスとなっている。

 

ムッソリーニが寄贈した暖炉