【福井県敦賀市】

『アドルフに告ぐ』の中盤、小城先生の実家に向かうため、峠草平と仁川警部は大阪から福井県に向かう列車に乗り込む。福井県の敦賀駅と京都府の舞鶴駅を繋ぐ小浜線は作中でも登場するが、小城先生の実家がある「若狭追ヶ浜」は架空の地名である。

古くからの港町である敦賀は交通の要衝であった。また作中では描かれていないが、戦時中、ナチスドイツの迫害を受けて亡命したユダヤ人が敦賀を経由して、神戸を目指し、さらにそこからアメリカへと旅立っていった。敦賀には、多数のユダヤ人亡命に尽力した杉原千畝を顕彰する記念館「人道の港敦賀ムゼウム」がある。作中に描かれた舞台と共に、敦賀の歴史を見てみよう。